OpenStack Yoga リリース

2022年3月30日(太平洋標準時)、25回目の OpenStack リリースとなる「OpenStack Yoga」が正式公開されました。

主な強化点は以下の通りです。

  • ハードウェア関連機能強化(SmartNIC DPU):Neutron がリモート管理された仮想NIC タイプをサポートし、SmartNIC へのポートバインディングが可能になりました。また、Nova はホストサーバーからコントロールプレーンをオフロードするため、SmartNIC を活用するネットワークバックエンド対応を提供するようになりました。
  • Neutron のローカル IP 追加:ローカル IP は複数のポートや VM 間で共有可能な仮想 IP で、同一の物理サーバーやノード境界中でのみ到達可能なアドレスです。大規模クラウドのネットワーキングデータプレーンの高効率化/高性能化、ネットワーク高帯域を要求するクラウドでの利用を想定しています。
  • Manilaにおけるソフトデリート機能:ファイルシステムシェアのソフトデリート機能(ゴミ箱機能)を追加しました。ソフトデリートされたシェアは設定された期間内であれば元に戻すことができます。
  • Prometheus 連携:Octavia(ロードバランサーサービス)は Prometheus exporter 機能を追加しました。これは同サービスにおける高い可視性を実現します。さらに、Octavia Amphora provider は 150個以上のメトリクスを提供します。また、Kolla は Prometheus Libvirt exporter のセットアップが可能になりました。
  • Kubernetes 連携:Kuryr は管理するリソースへの Kubernetes イベントを含む拡張デバッグ機能を追加しました。また、Tacker は、Docker プライベートレジストリイメージや Container Network Functions (CNF) 構築用 Helm チャート利用を含む、いくつかの新機能を Kubernetes Virtualized Infrastructure Manager (VIM) に追加しました。

定例メンテナンス・更新

  • Ironic:デフォルトの起動モードがレガシー BIOS から UEFI に変更されました。
  • Cinder:Lightbits LightOS(NVMe/TCP)、TOYOU NetStor(FC)、NEC V シリーズストレージ(FC, iSCSI)ドライバーを追加しました。また、既存バックエンドドライバーには、Active/Active レプリケーションなどのドライバー機能を要求する機能が追加されました。
  • Koala:バイナリイメージが廃止予定になり、次のリリースで関連機能が削除される事になりました。ユーザーはソースベースイメージへの移行が必要になります。

詳細は以下を参照ください。

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