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OpenStackに関するニュースです。 過去の記事一覧はこちらです。
OpenStack 2012.2 (Folsom) リリース
2012年9月28日
2012年9月28日(太平洋標準時9月27日)に OpenStack の第6版となる「Folsom」がリリースされました( リリースノート, 記事)。多数の開発者とテスターによる6ヶ月間の開発期間と3回の開発マイルストーン、1回以上のリリース候補を経た正式リリースであり、一般の企業・組織・学校等での導入・利用にも適しています。
正式名称 | プロジェクト名 | 機能 |
OpenStack Dashboard | Horizon | Web ユーザインターフェース |
OpenStack Compute | Nova | IaaS 基盤 |
OpenStack Object Storage | Swift | クラウドストレージ基盤 |
OpenStack Block Storage | Cinder | ブロックストレージ基盤 |
OpenStack Image Service | Glance | OSディスクイメージテンプレート管理基盤 |
OpenStack Networking | Quantum | 仮想ネットワーク基盤 |
OpenStack Identity | Keystone | 統合認証基盤 |
OpenStack Dashboard (Horizon)
- 圧縮(django-compressor実装)
- ボリュームパネルを新設
- nova-volume オプション化
- Cinder サポート
- Quantum サポート
- 共有ネットワーク(public)を admin 権限で作成可能
- L2 サポートのみ(フローティングIP管理未実装)
- 全 CSS を LESS に移行
- 擬似フォルダ(ネストした Swift オブジェクト)をサポート
- admin ログインの抑止(admin ログイン時、他テナント操作において警告メッセージ表示)
- UI の改良(ユーザ管理、プロジェクト管理、インスタンス作成、他)
- workflow サポート
OpenStack Compute (Nova)
- ボリューム機能をCinderとして分離(次期バージョンで完全削除予定)
- ホストアグリゲーションの改善
- Xen プール追加をホストアグリゲートから分離
- マルチメンバシップの動作を確実化
- アベイラビリティゾーンの分離
- アグリゲートデータをスケジューラにエクスポート
- Quantum 用に策定された新しいネットワーク API
- 共有ストレージなしのライブマイグレーション
- 旧式の認証機構の削除(Keystone 認証のみサポート)
- Hyper-V 2008 / 2012 をハイパーバイザとして利用可能
- 各種IDのUUID化推進
- RPCのバージョニング対応
- VMインスタンス削除の改善
OpenStack Object Storage (Swift)
- db_preallocation を False に変更
- 拡張 recon ミドルウェアサポート
- swift 用クライアントライブラリ新設
- Keyston 認証ミドルウェアを Keystone から Swift に移管
- プロキシサーバのログ機能を専用のミドルウェアに移管
- WebOb 1.2b3 に対応
OpenStack Block Storage (Cinder)
- 従来の Nova のボリューム機能からのマイグレーション
- アベイラビリティゾーン対応
OpenStack Image Service (Glance)
- Glance API V2
- ユーザを3クラスに分類(Anonymous, Authenticated, Admins)
- イメージ管理(権限、所有者、新 API コンセプト)
- glance コマンドを廃止(python-glanceclient の glance コマンドで置き換え)
- Swift バックエンド保存時、ユーザの Swift アカウントにイメージデータを保存
- Glance レプリケーション(Glance間でイメージをコピー)
OpenStack Networking (Quantum)
- Quantu API v2 (v1 は廃止)
- 管理用の新 CLI コマンド
- IP アドレス管理(Melange 統合)
- 基本的な L3 + NAT
- DHCP サポート
- DHCP での重複 IP アドレス付与
- 通知サポート(ログとユーザ情報のプッシュ用)
- プロバイダネットワーク(他のタイプのネットワークを Quantum に登録可能)
- パブリックネットワーク(例:インターネットアクセス用)
- Keystone 認証のサポート
- API Quota(テナントリソースセットの制限を柔軟に設定可能)
- 複数プラグイン(ドラフト) ※次期リリースで正式対応予定
OpenStack Identity (Keystone)
- Keystone API V3(ドラフト)
- ドメイン(プロジェクトの集合)
- Role API の再設計
- 「テナント」を「プロジェクト」に改称
- ポリシー実装に特化した API の拡張
- PKI サポート
- トークンのセキュリティ改善
- スケーラビリティと安全な SSO の提供
Swift 1.7.0 リリース
2012年9月13日
OpenStack Object Storage (Swift) のバージョン 1.7.0 がリリースされました。
Swift は他の OpenStack コアコンポーネントと別の開発スケジュールを採用しているため、本バージョンも安定版として実運用にも適したものとなっております。
特別な問題がない限り、本バージョンは OpenStack Folsom (安定版)リリースの一部として扱われます。
新リリースの変更点は以下の通りです。
- API部である proxy サーバが再設計され、複数のモジュールに分割されました。これにより、肥大化した proxy サーバの保守性が向上します。
- ベンチマークツール swift-bench がランダムなサイズのオブジェクト(ファイル)を扱えるようになりました。これにより、より実運用に即したベンチマークが行えるようになりました。
- 11個のバグを修正しました。
詳しくはこちらを参照して下さい。
オープンソースカンファレンス2012 Tokyo/Fall
2012年9月8日
去る2012年9月8日にて明星大学にて開催された「オープンソースカンファレンス2012 Tokyo/Fall」にブースを出展し、セッションにて発表を行いました。ご来場頂きました皆様、誠にありがとうございました。
今回は写真を取り忘れてしまったため文章のみの報告とさせて頂きます。
セミナーで使用した資料はこちらになります。
第7回勉強会
2012年8月28日
2012年8月28日(火)にビットアイル様のセミナールームをお借りして、 第7回目となる勉強会を開催しました。
平日日中に開催したのにも関わらず、定員100名のところ、最初から最後までほぼ満員でした。
ご参加ありがとうございました。
これまでの勉強会はOpenStackを構成するコンポーネントを技術的な観点から学ぶという形式でした。
今回は誕生から2年が経過し、形成されつつあるOpenStackエコシステムについて、関連する各企業様から取り組みを発表していただく、という趣旨で開催いたしました。
ビットアイル長谷川様
日本HP 真壁様
Canonical 松本様
ミドクラ 杉原様、中島様
モーフラボ 金野様
レッドハット 中井様
DELL 増月様
GMOインターネット 郷古様
ビットアイル 高倉様
懇親会の風景
勉強会で利用した資料とプログラムは以下のリンクからご参照ください。
最後になりますが、会場提供いただきましたビットアイル様、発表いただきました皆様、スタッフの皆様、ご協力誠にありがとうございました。
OpenStack 2012.1.2 リリース
2012年8月10日
2012年6月22日、OpenStack 2012.1(Essex)のマイナーアップデートである 2012.1.1 がリリースされました(リリースノート)。Nova, Keystone, Glance, Horizon のバグフィクスが中心です。
詳細は以下を参照して下さい。